野鳥に興味があるけど、どこに行けば野鳥と出会えるのかわからない、そんなお悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?当ページでは、野鳥に出会えるスポットとしてオススメの「秋ヶ瀬公園」を紹介します!
私は野鳥観察を趣味としており、秋ヶ瀬公園への野鳥を観察を目的とした来訪経験もあります。
それでは紹介を進めていきましょう!
秋ヶ瀬公園はどんな所?
秋ヶ瀬公園は、埼玉県さいたま市の荒川沿いに位置する県営公園です。その広さは東京ドーム約20個分にも及ぶ広大な公園として知られています。荒川の河川敷としての立地を生かした豊富な自然が存在するこの公園は多種多様な野鳥がやってくるスポットとして有名です。
秋ヶ瀬公園は主として森林からなる公園となっており、高い密度で集まった鬱蒼とした木々に囲まれた場所が多いです。こうしたスポットを目当てに森での暮らしが好きな小鳥を代表として、多くの野鳥が秋ヶ瀬公園にやってきます。
秋ヶ瀬公園にはそれ以外にも野球場やサッカー場、テニスコートなどのスポーツ施設も充実しており、野鳥目当てはもちろんのこと、スポーツを楽しみたい方にもうってつけの公園になっています。
秋ヶ瀬公園の情報
インターネット上の情報
公式サイト
SNS
公式X(旧Twitter)
スポットへのアクセス
この項目に記載の情報は記事執筆時点での情報です。更新から時間が経っている場合は以下の公式サイトの情報を確認してください。
秋ヶ瀬公園は埼玉県さいたま市桜区栄和に位置しています。公園は5時00分~19時00分の間に開園されており、入園料は無料です。一部の施設は有料ですが、探鳥を目的として森を散策する場合にはお金はかかりません。
所在地
埼玉県さいたま市桜区栄和に位置します。
付近には駅やバス停が存在しており、これら公共交通機関を用いてアクセスすることもできます。
交通アクセス
電車、バスでのアクセス情報をまとめました。探鳥を目的とした来訪になるため、目的地を秋ヶ瀬公園の野鳥園と設定しています。
なお、秋ヶ瀬公園に電車+徒歩のみで向かう場合、30分以上の徒歩移動時間が発生します。これだけ長時間の移動は大変ですので、バスも合わせて利用されることをオススメします。
電車
JR埼京線「中浦和」駅から徒歩56分
JR武蔵野線「西浦和」駅から徒歩42分。
バス
JR武蔵野線「西浦和駅」から「高畠」バス停へ移動し、国際興業バス(志木駅東口行「志01」)に乗り、「さくら草公園」で下車し、徒歩23分。
JR「浦和」駅から国際興業バス(志木駅東口行「志01」)に乗り、「さくら草公園」で下車し、徒歩23分。
JR埼京線「中浦和」駅から国際興業バス(志木駅東口行「志01」)に乗り、「さくら草公園」で下車し、徒歩23分。
秋ヶ瀬公園付近には複数のバス停があり、他にも経路が存在しています。ここでは、代表的なものを紹介させて頂きました。詳細は公式サイトを参照してください。
駐車場情報
公園には駐車場が複数あり、24時間利用可能です。駐車場の利用料金は無料です。
秋ヶ瀬公園駐車場
- 場所: 園内に複数点在しています。利用したい施設に応じて近い駐車場を選択できます
- 料金: 無料
- 台数: 977台
野鳥観察でのおすすめスポット
秋ヶ瀬公園には様々な魅力あるスポットがありますが、ここでは野鳥観察を行う上でオススメのスポットについて解説していきます!
秋ヶ瀬公園の特色として、全体として森が主体のフィールドになりますので森で見かける野鳥を多く見かけますし、その傾向自体は全体を通してあまり変わりません。ただ、全体が全く同じ調子の森という訳ではなく、出会いやすさや撮影のしやすさなどは異なるところが多いので、その点を解説していきます。
なお、園内全体を解説したマップについては公式が提供するマップがありますので、以下リンクからそちらを参照してください。
野鳥の森 ~ 野鳥園
野鳥の森から野鳥園にかけては鬱蒼とした森と水場が広がっています。このスポットでは森での生活を好む小鳥と出会いやすいです。場所を問わず森であれば出会えはしますが、カラ類は特にこのエリアで多く見かける印象があります。ここに足を踏み入れると様々なところから物音がしたり鳴き声がしたりと生き物の気配を感じられる一方、鬱蒼としすぎて障害物が多いこと、暗いことから、野鳥の撮影自体の難易度は結構高いです。
このエリアですが、前述の通り木がかなり生い茂っているのと通路が舗装されていない事もあり、歩くのにかなり気を使います。特に雨上がりの後で濡れていたり、天気が悪い・日没が近いなどで薄暗い時間の場合、注意して歩く必要があります。
こどもの森
このエリアは「野鳥の森 ~ 野鳥園」と比較して通路が舗装されていたり、木の密集具合も控えめで、野鳥撮影をし易いスポットと言えるでしょう。それだけ人に都合の良い環境なら撮りも少ないのではないか?というとそうでもなく、通路のそばの藪で見かけることがあったりするなど、意外と野鳥が存在しています。過去にはこのエリアでキビタキを見かけたこともあります。ただ、やはり「野鳥の森 ~ 野鳥園」ほど生き物の気配は濃くはないかなーと思います。
見通しは良いですが、木に高さがある箇所もあり、高いところに止まっている鳥を発見したり見つけたりすることはなかなか難しいです。野鳥の撮影自体は向いていると思いますが、声がしても見つからない、もう少し近寄りたいなど、何かともどかしい思いをすることも多い箇所ではないかと思います。
とはいえ、野鳥の生息度合いと観察・撮影のしやすさからいうとこの「こどもの森」が最も野鳥撮影にオススメの場所と言えると思います。BBQエリア周辺の「野鳥園」とは距離も近いので「こどもの森」をメインで回りつつ、気分転換に「野鳥園」を覗いてみる、というのが効率的な探鳥になると考えてます。
ピクニックの森
ピクニックの森はちょうど「野鳥の森 ~ 野鳥園」と「こどもの森」の中間くらいの特徴を備えています。「野鳥の森 ~ 野鳥園」にあるような鬱蒼とした森の中を舗装された通路を通って歩きながら探鳥を行うことができます。
自然が多く、それでいて歩きやすい環境は良いのですが、他のスポットと距離が離れていることがネックです。秋ヶ瀬公園はかなり広いので、「ピクニックの森」と「こどもの森」の間を移動すると片道20分くらいかかります。野鳥が全く居ないと言うことはまず無いと思いますが、お目当ての鳥に出会えなかった場合に他のスポットに期待して長時間かけて移動しなければならないのは時間制限のある中で探鳥を行う事を考えるとなかなかつらいです。特に初めて来訪した場合ですと、公園の地理に疎くて思ったより移動が多くて思うように探鳥ができなかった、ということにもなりがちです。移動時間等を考えて時間的余裕のある際に訪れてみるのが良いでしょう!
オススメの機材
秋ヶ瀬公園は野鳥と人間の距離が比較的遠い環境です。園内の森の木々には高さがある事が多いため、こうした環境で観察を行う場合は双眼鏡であれば10倍程度、カメラレンズであれば400mm程度は欲しくなります。以前に350mmのレンズで野鳥撮影を行っていたのですが、証拠写真くらいは取れるのですが満足出来る写真を撮影するのは大変難しかったです。
また、もしカメラを利用される場合で森の中での探鳥を計画している場合、ある程度高感度に強い機材を持ち込むことをオススメします。秋ヶ瀬公園の森は薄暗い場所が多いです。ISO3200程度まで上げても困らない程度の機材が欲しくなります。
その他カメラについては初心者にオススメのものを以下で紹介しています。この中で紹介したカメラであれば秋ヶ瀬公園での撮影もある程度楽しむことができるでしょう。
園内には三脚禁止の場所は無く、スペースも広めの場所が多いため、三脚を使うことで腰を据えてじっくり野鳥観察を行うことが出来ます。ただし、野鳥を狙える場所というのは限られているため、長時間の専有は避けましょう。他の公園利用者の方もいらっしゃいます。譲り合いの精神で利用しましょう。
生息する野鳥の紹介
秋ヶ瀬公園では季節に応じて以下のような野鳥が主に見られます。
夏
アオサギ | ウグイス | エナガ | ガビチョウ | カワセミ |
カワラヒワ | キジバト | キビタキ | コゲラ | シジュウカラ |
スズメ | ダイサギ | ツツドリ | トビ | ハシブトガラス |
ハシボソガラス | ヒヨドリ | ムクドリ |
冬
アオゲラ | アオサギ | アオジ | アカゲラ | アトリ |
ウグイス | エナガ | オオタカ | オオバン | オナガ |
カケス | カシラダカ | ガビチョウ | カルガモ | カワセミ |
カワラヒワ | キクイタダキ | キジバト | キセキレイ | コガモ |
コゲラ | シジュウカラ | シメ | ジョウビタキ | シロハラ |
スズメ | ダイサギ | タヒバリ | ツグミ | トビ |
トラツグミ | ノスリ | ハクセキレイ | ハシブトガラス | ハシボソガラス |
ヒバリ | ヒヨドリ | ヒレンジャク | ベニマシコ | ホオジロ |
マガモ | ムクドリ | メジロ | モズ | ヤマガラ |
リュウキュウサンショウクイ | ルリビタキ |
その中でも代表的な野鳥を何種類か紹介します!
なお、見かけた野鳥の判別についてはスマホアプリ「Google レンズ」を使うと快適です。過去にこのアプリについてまとめた記事をアップしていますので、こちらもオススメです!
キビタキ
キビタキは全長13.5cmの鳥で、オスはオレンジと黒からなるカラフルな色彩を持ち、一方でメスは地味な暗緑色です。写真の個体はメスになります。キビタキは木の穴や建物の隙間に巣を作り、繁殖期にはオスが日の出とともに美しい「さえずり」を歌い上げ、なわばりを宣言します。その美しい体色と声で、夏鳥の中でも特に目立つ存在です。
4 ~ 5月の初夏と10~11月頃の初秋になると秋ヶ瀬公園にやってきます。前述した通り「こどもの森」周辺で私も観察した経験があります。ただし、小さく、素早く、背中が暗い色で、発見したり観察することはなかなか難しいです。野鳥観察に慣れてきたらぜひ見つけてみたい種類の鳥になります。観察の難しい鳥を見つけられた瞬間の喜びはひとしおです。
ベニマシコ
ベニマシコは体長約14~17cmの小鳥で、オスは胸部の鮮やかな赤色が際立ちますが、メスはより地味な灰色や茶色をしています。ベニマシコは森林や林地の木々の中に巣を作り、繁殖期にはその柔らかく美しい鳴き声でなわばりを主張します。その美しい外見と鳴き声により、多くの探鳥家にとって注目の対象となっています。
秋ヶ瀬公園に広がる森や草原にも、冬になると姿を現すようになります。スズメと同程度の大きさで、なおかつ低いところにも降りてきてくれるため、その派手な見た目も相まって見つけやすいです。更に鳴き声まで特徴的なので、事前に覚えて探すことで時期を間違えなければ発見しやすい部類と言えるでしょう。ぜひ生のベニマシコの美しい色彩を楽しんでほしいです!
秋ヶ瀬公園での野鳥観察の記録
秋ヶ瀬公園での観察記録は以下を閲覧してください。随時更新しています。
まとめ
野鳥観察好きの立場から、野鳥観察に興味のある方向けに秋ヶ瀬公園についての情報をまとめてみました。この公園には広大な森があり、森を好む多くの野鳥と出会うことが出来ます。ぜひこの地で少しでも多くの方が野鳥観察の楽しさを知ることができればとても嬉しいです。
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